提灯口輪職人は全国にどれぐらいいるのだろうか?
共有
「失われつつある提灯の基礎技術」
日本の祭りや神社、飲食店の軒先で見かける提灯。その柔らかな灯りの裏側には、実は多くの職人の技術が隠れています。提灯は、一人の職人だけで作られるものではなく、いくつもの工程を分業して作られています。
・竹ひごを作る職人
・木製の口輪を作る職人
・和紙を貼る職人
・文字や絵を描く職人
こうした多くの技術が組み合わさって、一つの提灯が完成します。その中でも、提灯の骨格となる重要な部品が「口輪」です。
「提灯の形を支える口輪」
口輪とは、提灯の上下についている木の輪の部分です。この輪があることで、提灯は丸い形を保つことができます。一見すると目立たない部品ですが、提灯の形を決める、強度を保つ、骨組みを支えるといった、非常に重要な役割を持っています。しかし、この口輪を作る職人は年々減少しています。
「提灯職人自体が減っている」
現在、日本の代表的な提灯産地は岐阜提灯(岐阜県)・八女提灯(福岡県)・名古屋提灯(愛知県)こうした産地では、江戸時代から提灯作りが続いてきました。しかし近年は生活様式の変化により、提灯の需要自体が減少しています。その影響で提灯職人も減り、高齢化や後継者不足が大きな課題となっています。
「口輪職人はさらに少ない」
提灯の中でも、口輪は特殊な木工技術が必要です。そのため、提灯職人の中でも口輪を専門に作れる職人は非常に少なく、全国でも数十人ほどではないかと言われるほど希少な存在です。
「曲木屋善の取り組み」
こうした提灯口輪の技術を受け継ぎながら、新しい形で活かそうとしているのが「曲木屋善」です。提灯の口輪を作る際に用いられる曲木技術を応用し、円木プロダクトを製作しています。提灯の部品として生まれた技術が、暮らしの道具として新しい形に生まれ変わる。それもまた、伝統技術を未来につなぐ一つの方法だと考えています。
「見えない技術を未来へ」
提灯を見るとき、多くの人は和紙の美しさや灯りの雰囲気に目を向けます。しかし、その裏側には口輪のような見えない技術があります。もし口輪を作る職人がいなくなれば、伝統的な提灯を作ること自体が難しくなってしまいます。提灯の灯りの裏側には、長い時間をかけて磨かれてきた技術があります。その技術を守りながら、新しい形で活かしていく。曲木屋善は、そんなものづくりを続けていきたいと考えています。